産後の股関節痛を和らげる方法|原因と自宅でできるセルフケアを解説

産後の股関節痛を和らげる方法|原因と自宅でできるセルフケアを解説

産後の股関節痛に悩まされ、「いつまで続くの?」と不安に感じていませんか?

オーマ

歩くたびに痛む股関節は本当につらいものです。

この記事では、産後のお母さんに向けて股関節痛の治し方を詳しく解説します。痛みの原因から自宅でできるセルフケア、日常生活での注意点まで、専門的な知識を分かりやすくお伝えします。

記事を読んでわかること
  • 産後、股関節が痛くなる原因
  • 正しいセルフケア
  • 再発予防のため、日常生活で気を付けるポイント

本記事は理学療法士としての臨床経験と研究に基づいて作成されています。
個人差があるため、持病がある方は専門医にご相談ください。

記事監修者

理学療法士トレーナー オーマ

理学療法士として9年以上、病院・訪問リハビリ・自費リハビリで1万件以上の臨床経験を積む。
運動療法と生活習慣病予防の専門家として、家庭でできる健康づくりをテーマに情報発信中。

資格:理学療法士(医療系国家資格)、3学会合同呼吸療法認定士
職歴:都内の総合病院リハビリテーション科で勤務、急性期~維持期までを経験
   その後、訪問看護ステーションでリハビリ業務に従事した後
   自費リハビリサービスを提供する会社で勤務、現在に至る
専門領域:運動療法、生活習慣病予防、姿勢改善、育児期の体の使い方指導、
     トレーニング、コンディショニング

目次

産後に股関節痛が起こる原因とは?

産後に股関節痛が起こる原因とは?

出産後、多くのママが感じる体の不調のひとつが「股関節の痛み」です。
これは単なる疲れではなく、妊娠・出産を通じて体の構造が大きく変化することで起こる、自然な反応のひとつです。

産後の股関節痛には、以下のような原因が複雑に絡み合っています。

ポイント
  • 骨盤のゆがみや開き
  • ホルモンの影響(リラキシン)
  • 筋力の低下と姿勢の崩れ
  • 抱っこや授乳による偏った動き

自宅でできるセルフケア・ストレッチ・体操

オーマ

おすすめは以下の5つです!

ワイドスクワット(相撲スクワット)

方法
  • 足を肩幅より広めに開き、つま先を外側に向ける
  • 背筋を伸ばしながら、ゆっくり膝を曲げて腰を落とす(深くなくてOK)
  • 5~10回を目安に、呼吸を止めずに行う
オーマ

股関節の可動域を広げ、骨盤の安定にもつながります

お尻歩き体操

方法
  • 床に足を伸ばして座り、両手を胸の前で軽く組む
  • 片方の腰を持ち上げるようにしながら前に進む(3〜5歩)
  • 後ろに戻る動作も同様に行う
オーマ

骨盤のゆがみ改善や股関節まわりの筋肉活性化に有効です

仰向けひざ倒しストレッチ

方法
  • 仰向けになり、膝を立てた状態で左右にゆっくり倒す
  • 腰や股関節に痛みが出ない範囲で、呼吸に合わせて行う(10回程度)
オーマ

骨盤と股関節の動きをゆるめ、緊張をやわらげます

片足ひざ立ちストレッチ

方法
  • 片膝を床につき、もう一方の足は前に出して90度に曲げる
  • 骨盤を前に押し出すようにして、太もも前側~股関節前面を伸ばす
  • 左右30秒ずつキープ
オーマ

妊娠中に縮んだ腸腰筋(股関節の前の筋肉)をしっかり伸ばせます

骨盤ブリッジ

方法
  • 仰向けに寝て膝を立てる
  • 息を吐きながらゆっくりお尻を持ち上げる
  • 腰を反らないように注意し、肩から膝が一直線になるようにキープ(5秒)
  • ゆっくり下ろして10回繰り返す
オーマ

骨盤底筋とお尻の筋肉を鍛えることで、股関節への負担を減らします

日常生活で気をつけたいポイント

オーマ

日常生活で以下のことを気を付けましょう!

足を組まない、片足に体重をかけない

足を組まない、片足に体重をかけない

産後の股関節痛を予防するには、左右均等に体重をかけることが重要です。

また、無意識に片足に重心をかけがちなので、意識的に姿勢をチェックする習慣をつけることが大切です!

ポイント
  • 椅子に座る際は、両足を床にしっかりとつけて背筋を伸ばす。
  • 立っている時も片足重心を避け、両足に均等に体重を分散させる

長時間の立ちっぱなし・座りっぱなしを避ける

同じ姿勢を長時間続けると、股関節周辺の筋肉が固まり痛みが悪化します。

家事の合間にも適度に休憩を取り、股関節を動かす意識を持ちましょう。
小まめな姿勢変更により、筋肉の緊張をほぐし股関節痛の改善につながります。

ポイント
  • 立ち仕事の場合は、30分に1度は座ったり足踏みをして血流を促進しましょう。
  • デスクワークでは1時間おきに立ち上がり、軽くストレッチを行うことが効果的です。

授乳や抱っこの姿勢を見直す

授乳や抱っこの姿勢を見直す

授乳や抱っこ時の姿勢の悪さは、股関節痛の大きな原因となります。

授乳クッションや抱っこ紐を活用することで、不良姿勢による股関節への負担を大幅に軽減できます。
正しい姿勢を意識することで、育児中の股関節痛を予防できます。

ポイント
  • 授乳の際は背中にクッションを当て、赤ちゃんを胸の高さまで持ち上げることで前かがみを防げます。
  • 抱っこする時は片手で支えず、必ず両手を使って体の中心で抱くよう心がけましょう。

骨盤ベルトやサポーターの活用方法

骨盤ベルトやサポーターの活用方法

骨盤ベルトは不安定な産後の骨盤を支え、股関節痛の軽減に効果的です。

股関節サポーターも併用することで、より効果的な痛み軽減が期待できます。

ポイント
  • 骨盤の最も幅の広い部分(大転子部)に巻き、適度な締め付けで固定しましょう。
  • きつく締めすぎると血流が悪くなるため、指一本分の余裕を持たせることが重要です。
  • 長時間の着用は筋力低下を招くため、外出時や家事時に限定して使用します。

よくある質問

産後の股関節痛はいつまで続くのでしょうか?

産後の股関節痛は個人差がありますが、一般的には産後2~6ヶ月で改善することが多いです。

妊娠中に分泌されたリラキシンというホルモンの影響で緩んだ関節や靭帯が、産後3~5ヶ月かけて徐々に元の状態に戻っていきます。ただし、適切なケアを行わずに放置すると慢性化する可能性があるため、早めのセルフケアや必要に応じて専門医への相談が重要です。痛みが6ヶ月以上続く場合や日常生活に支障をきたす場合は、整形外科や産婦人科を受診することをおすすめします。

産後すぐから股関節痛のセルフケアを始めても大丈夫ですか?

産後すぐの体は非常にデリケートな状態のため、激しい運動や無理なストレッチは避けるべきです。

産後1ヶ月健診で医師から運動許可が出てから、軽いストレッチや骨盤底筋エクササイズを始めましょう。それまでは正しい姿勢を心がけ、骨盤ベルトの使用や温熱療法など負担の少ないケアから始めることが安全です。帝王切開の場合は傷の回復を優先し、医師の指示に従って段階的にセルフケアを開始してください。体調や回復状況に応じて無理のない範囲で行うことが大切です。

股関節痛があるときの育児で特に注意すべきことはありますか?

股関節痛がある時の育児では、抱っこや授乳の姿勢が特に重要です。

赤ちゃんを抱き上げる際は膝を曲げてしゃがみ、腰を曲げずに太ももの力を使って立ち上がりましょう。授乳時は授乳クッションを活用し、前かがみにならないよう赤ちゃんを胸の高さまで持ち上げることが大切です。おむつ替えは床ではなくベッドやソファなど高い位置で行い、腰への負担を軽減します。抱っこ紐は正しく装着し、長時間使用する場合は途中で休憩を取りながら使用することをおすすめします。

まとめ

まとめ

産後の股関節痛は多くのお母さんが経験する一般的な症状です。
妊娠・出産による身体の変化が原因で起こるため、適切な知識と対処法を身につけることで症状の改善が期待できます。

産後の股関節痛は、妊娠中のホルモン変化や体重増加、出産時の負担などが複合的に作用して発症します。
しかし、正しいセルフケアと日常生活の工夫により、痛みを軽減し回復を促進することが可能です。

重要なのは、無理をせず段階的にケアを行うことです。

重要なポイント
  • 産後1ヶ月健診後から本格的なセルフケアを開始する
  • 足を組まず、両足に均等に体重をかける姿勢を心がける
  • 授乳・抱っこ時は正しい姿勢を維持し、補助具を活用する
  • 長時間同じ姿勢を続けず、こまめに体勢を変える
  • 骨盤ベルトは適度な締め付けで正しく装着する
  • 痛みが6ヶ月以上続く場合は専門医に相談する

産後の股関節痛は個人差があり、回復期間も人それぞれです。
焦らずに自分の体調に合わせてケアを続け、必要に応じて専門家のサポートを受けることが大切です。
適切な対処により、多くの場合は数ヶ月で改善に向かいます。

新米ママとして育児に奮闘する中でも、自分の体のケアを怠らないことが、長期的な健康維持につながります。

今回ご紹介した方法を参考に、無理のない範囲で実践してください!

参考文献・引用:
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9789270/
https://www.frontiersin.org/journals/physiology/articles/10.3389/fphys.2024.1506553/full
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10719549/
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11103992/
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2095254623001308
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6704663/

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この記事を書いた人

★医療系国家資格保有(理学療法士9年目、総合病院勤務経験あり)
 3学会合同呼吸療法認定士
★筋トレ歴8年
 ボディメイク大会出場歴あり(フィジーク)
 ➡60キロから79キロまで増量経験
 ➡17キロの減量経験
★現役のパーソナルトレーナー・自費リハビリ業
 ➡食事指導でダイエットサポートも行っています!

理学療法士として、ボディメイク選手として、トレーナーとして様々なヘルスケア分野の情報に精通しています!このブログでは、ヘルスケアについて発信し、健康サポートが出来たらと思っています!

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